【Chanel】色あせたシャネルのマトラッセ キラピカ光沢修理

革研究所 小倉田川店 岩井です
今回はシャネル マトラッセの色あせ修理を紹介致します。
マトラッセとはフランス語で、「キルティングした」「綿入れをした」という意味でありシャネルのマトラッセは格子状の縫い目によって美しい凹凸を織りなしています。
今回ご依頼頂いたシャネルも、マトラッセの美しい一品でした。
シャネルの塗り直しとチェーンのよれ直し
今回は行橋の方からのご依頼でした。
以前より小倉田川店のブログをご覧頂いており、今回メールにてご連絡頂きました。
外側および内側の塗り直し、チェーンのよれをお願いできますか?」
添付頂いた写真を拝見すると、このような状態になっておりました。
①外側の色あせ
写真ではわかりにくいですが、全体的に黒が抜けて色あせています。
角の部分も擦れて白くなっています。
②内側のインク汚れ
バッグの内側にインクの汚れがついています。この写真では下の方に黒い線が入っています。
③チェーン部分のヨレ
チェーンの中央部分の革がよれてしまい、飛び出しています。せっかくのチェーンバックも、見栄えが良くないですね。
このように、外側だけでなく内側も汚れがついている、シャネルのマトラッセ。これがどのように甦ったのか、ご覧ください。
表面および内側の塗装修理とチェーン分解修理
バッグを拝見させて頂き、今回は次の修理を行う事にしました。
①内側の塗装修理
②外側の塗装修理
③チェーンの分解修理
最初に内側の色に合わせて塗料を作成します。その後はインク汚れ中心に、塗装で塗り消します。
内側の塗装が完了したら、次に外側の塗装を行い、光沢感を出すコーティングを行います。
最後にチェーン部分を分解して、革の部分を塗装してから組み立てなおします。
このような作業を行う事で、色あせとボールペンの汚れが付いたバッグも、甦らせる事ができます。
シャネルのバッグが甦る、3つのステップ
①バッグの内側の色作成から塗装
今回は内側の色が赤みがかった紫だったので、赤、青、黒、白の塗料を混ぜて色を作成しました。
色の作成が終わったら、スプレーガンで色を吹き付け、汚れを塗り消していきます。
②外側の塗装およびコーティング
外側をクリーニングして汚れを落とします。汚れを落としたら、黒い塗料と下地材を混ぜたものを擦り込み、スプレーガンで塗料を吹き付けます。
塗装が乾燥したら、コーティングを行います。今回のコーティングは光沢感を強めに出すように調整しています。その為、写真のように綺麗な光沢が生まれました。
③チェーンベルトの分解修理
チェーンベルトは、分解して革の部分を取り出します。
写真のとおり、白く色あせていますので、クリーニング後、塗装を行ってからチェーンと組み合わせ、バッグ本体に取り付けます。
この3つのステップを行う事で、バッグはキラピカな光沢感を持って、生まれ変わりました。
シャネルのマトラッセ before after
全体
修理前
修理後
修理前
修理後
全体的に薄くなっていた黒が、塗装によって甦りました。さらに光沢感も強くなっていますので、修理後はバッグの存在感がより強くなりました。
バッグの内側塗装
修理前
修理後
塗装前は黒いボールペンのインクが付いていましたが、塗装によって見えなくなりました。
バッグの内側はボールペンのインク等で汚れる事がありますが、これなら問題なく使えますね。
チェーンの分解修理
修理前
修理後
よれていたチェーンの中の革が、しっかり元の状態に戻っています。バッグ本体同様、こちらも塗装とコーティングを行っているので、見栄えが良くなりました。
バッグの色あせでお悩みの方、今すぐご相談を!
修理の完了したバッグをお客様にお送りすると、返信を頂きました。
「今から使うのが楽しみです。」
お気に入りのバッグも、色あせや汚れがついてしまうと、なかなか使おうと思わなくなりますよね。
しかし、そのままにしておくのはもったいないです。小倉田川店では、その「もったいない」という気持ちにお応えします。
前に買ったバッグの色あせや汚れが気になる、そんなお悩みをお持ちの方は、今すぐにお問合せください。
すぐに返信させて頂きますので、お問合せの際にはバッグの写真をお送りください。
大切な物をいつまでも使いたい、そんなお気持ちにお応え致します。
革製品修理サービスについて、もっと知りたい方はこちらへどうぞ。