黒い汚れが目立ってきたら、ガラッと色変えしませんか?【クロムハーツ】

革研究所 小倉田川店 岩井です。
本日はクロムハーツのポーチの色変え修理を紹介いたします。
今回ご依頼頂いたお客様は、ポーチの汚れを気にされていました。今後使い続けるうちに、どうしてもついてしまう汚れについて、当店がご提案した内容は・・・
それでは、早速ご覧ください。
目次
ポーチの汚れが目立たないようにしたい・・・
今回のお客様は、以前ご依頼頂いたお客様からのご紹介で、当店にお問合せ頂きました。
「クロムハーツのポーチなんですが、汚れが目立ってきたんです。色を変えて汚れが目立たないようにすることはできますか?」
ポーチを拝見させて頂くと、このような状態でした。
写真のように、角の部分を中心に黒い汚れが・・・正面もうっすらと黒くなっています。
通常の塗装の場合は、この色に近い色で塗装して、汚れを見えなくいたします。しかし、お客様は今後も汚れが付いた際に目立たないようにしたいとの事。
その為、今回は汚れが目立ちにくい黒に色を変える事になりました。
塗装で生まれ変わる、お気に入りのクロムハーツのポーチ
今回の修理はこのような手順で行っております。
1.クリーニング
2.下地塗装
3.本塗装
4.乾燥
5.仕上げ塗装
6.コーティング
元の色と違う塗装を行う場合、通常の塗装よりも多くの工程が必要になります。なぜなら、通常通り塗装を行うと、元の色が透けて見えてしまいます。それを隠すためには多くの塗料が必要になり、ひび割れの原因になります。
当店では、それを防ぐため、通常よりも工程を増やして塗装を行い、安心してお使い頂けるように対応しております。
お気に入りを再び・・ クロムハーツを修理する6つのステップ
今回の修理は、以下のステップで行いました。
1.クリーニング
表面の油分、および汚れを溶剤などで落としておきます。このような不純物があると、塗装が定着しにくくなり仕上がり等に影響してきます。その為、丹念に作業します。
2.下地塗装
本番の塗装を行う前に、下地の塗装を行います。塗装を行うと、革の表面に塗料の膜ができるのですが、下地塗装では革そのものを黒に染めます。
この手順によって、塗装を行う回数を減らすことができるので、自然な仕上がりになります。
3~5.本塗装および乾燥、仕上げ塗装
下地の処理が終わったら、塗装を行っていきます。手順としては3~5となっていますが、実際は最初に薄く塗装して、表面を乾燥させます。その後塗装と乾燥を繰り返し行います。
このような処理を行う事で、表面に薄い塗装の膜が層になって作られます。その結果塗装の耐久性が上がり、仕上がりもよくなります。
仕上げに継ぎ目や縫い目などの細かいところまで、しっかりと塗装を入れて見栄えを良くします。
6.コーティング
当店では、革製品用に調整された塗料を使っておりますが、これはただ塗っただけでは耐久性がありません。その為、色が落ちないように、表面にコーティングを行います。そうすることで、表面の塗装はより強固になります。
さらに、このコーティングは汚れを付きにくくする効果もあります。全く汚れがつかなくなるわけではありませんが、汚れがついても落ちやすくなります。
このような工程を経て、お気に入りのクロムハーツのポーチは、新しい色によって生まれ変わりました。
クロムハーツのポーチ Before After
当店の修理の結果、クロムハーツのポーチはこのようになりました。
修理前
修理後
修理前
修理後
修理前
修理後
いかがでしょうか。写真ではわかりづらいですが、縫製されて隠れている部分もしっかり色が入っています。色が変わったことで、今までとは全く違う感じになりましたね。
さらに黒く染まったことで、以前のピンクよりも、汚れが目立たなくなっています。
クロムハーツの汚れが気になったら、まずはご相談ください。
お客様にお渡しした所、とてもご満足頂いたようで、その後も機会があればお声がけ頂いております。
ピンクや赤などの色は、汚れが付くとどうしても目立ってきます。汚れがひどくなってきたら、思い切って違う色に変えてしまうのもよいかと思います。
長年の汚れが気になったら、まずはご相談ください。
すぐに返信させて頂きますので、お問合せの際には写真をお送りください。
大切な物をいつまでも使いたい、当店はそんなお気持ちにお応え致します。